敏感肌コンシェルジュ

【皮膚の専門家がお悩み・疑問にお答えします】敏感肌ですが、UVケアはした方がよいでしょうか?


お花見、歓送迎会、新生活・・・

ぽかぽかの陽気に、風が心地よい季節がやってきました。

何かとイベントの多い季節、コロナ禍ではありますが、お出かけする機会が増える方も多いはず。みなさん、紫外線対策は大丈夫でしょうか?

敏感肌の方は、日焼け止めを塗ることにも不安を感じてしまうことがありませんか?

今回は、紫外線対策についてお悩みを抱えている敏感肌の方のご質問に、皮膚の専門家 藤原沙和子先生が答えてくれました。

Q.UVケアに関するお悩み

敏感肌ですが、UVケアはした方がよいでしょうか。

日焼け止めが合わなかったことがあるので、肌があれないか心配です。

A.専門家の回答

肌への負担が少ない日焼け止めでUVケアをしっかりと行いましょう。

Point 1 敏感肌も一年中紫外線対策が必要です

敏感肌の方は、日焼け止めを塗ることに抵抗があるかもしれません。

しかし、肌のバリア機能が低下している敏感肌に紫外線の外的刺激が加わると、肌あれやシワ・たるみ・シミ・そばかすを引き起こす原因となります。

肌にダメージを与える紫外線にはUV-AとUV-Bの2種類があります。

UV-Aは、季節を問わず降り注ぎ、コラーゲンやエラスチンがある真皮まで影響を及ぼし、シワ・たるみを招く原因となります。

UV-Bは特に5〜8月が照射量のピークで、短時間でも表皮にダメージを与え、肌を赤く炎症させるサンバーンや色素沈着により肌を黒くさせるサンタン、さらにシミ・そばかすの原因になります。

紫外線は年間を通して肌に悪影響を与えるため、特に敏感肌の方は、肌に刺激の少ない日焼け止めで、毎日しっかりと紫外線から肌を守ることが大切です。

Point 2 敏感肌は日焼け止めの選び方が大切です

日焼け止めは紫外線吸収剤不使用のものを選びましょう。

紫外線吸収剤は効果を発揮する過程で化学変化を起こし、肌への刺激になる可能性があると言われています。

さらに、日焼け止めの効果が必要以上に強すぎると、逆に肌への負担となるため、炎天下で過ごす時などは限定的に強いものを使用し、日常生活ではSPF20〜30・PA++程度の適度な強さのものを使用しましょう。

また、塗る時には摩擦を避けて優しく塗り広げ、ムラがないように注意してください。

日焼け止めはきちんと落としましょう

日焼け止め成分が肌に残ってしまうと肌あれの原因となります。

こすり過ぎに気をつけながらぬるま湯でしっかり洗い流してください。そして、洗顔後は肌が乾燥しやすいので、速やかに保湿をしましょう。

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教えてくれたのは 藤原 沙和子 先生
(日本皮膚科学会会員/日本医師会認定産業医/日本乳癌検診学会会員)

敏感肌に詳しい皮膚科医。3人の子供たちの子育てに奮闘するお母さんでもあり、家族の肌ケアについても適切なアドバイスを下さいます。