敏感肌コンシェルジュ

【皮膚科の専門医】がお悩み・疑問にお答えしますー敏感肌の保湿ケアについてー


乾燥が本格化していきたこの季節、いつものスキンケアでは、物足りなく感じられている方もいらっしゃるかと思います。

ですが、敏感肌の方はクリームなどの保湿ケアが肌への刺激とならないか不安でお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、保湿ケアについてお悩みを抱えている敏感肌の方のご質問に、皮膚科の専門医 藤原沙和子先生が答えてくれました。

Q.今月のお悩み【敏感肌の私はどのように保湿対策をしたらいいですか?】

寒くなり、肌の乾燥やごわつきが気になるのですが、保湿ケアにクリームを使用すると肌が痒くなることもあります。
どのようなクリームを選んだらいいのか、保湿はどのようにしたらいいのか、敏感な肌におすすめの保湿対策を教えてください。

A.専門医の回答【タイミングと保湿剤の選び方が重要です】

 

Point.1 まずは肌を清潔にした上で、速やかに化粧水で保湿しましょう

冬は空気が乾燥し、特に敏感肌の方にとっては肌トラブルが起きやすい季節です。肌が乾燥していると、バリア機能が低下しやすい状態になり、皮膚の下にある神経繊維が過敏になるため、痒みや痛みが生じやすくなります。このように敏感になっている肌には、保湿でさえも刺激となることがあるので、使用する保湿剤の種類、そして保湿の方法がとても重要です。

まず、保湿の前に洗顔で肌を清潔にしましょう。冬場は乾燥しやすいため、朝はぬるま湯のみで行い、夜は泡状の洗顔料の泡で摩擦のダメージを与えないよう優しく撫でるように洗ってください。

洗顔後は皮脂が失われて非常に乾燥しやすい状態になるため、速やかに保湿をすることがポイントです。まず、水溶性のローションタイプの化粧水をたっぷりと肌に染み込ませてください。水溶性は主に毛穴や汗腺から吸収されるため、神経繊維に刺激を与えづらい保湿剤です。

Point.2 刺激の少ない無添加成分の
クリームやバーム
でしっかり保湿

さらに、乾燥を防ぐためにはクリームなどでしっかりと肌にフタをして、化粧水のうるおいを閉じ込めることが大切です。一方で、クリームタイプの保湿剤は角質を通じて浸透するため、神経繊維に触れやすく、痒みや痛みを引き起こしやすいため使用や選ぶ際に注意することも必要です。

クリームを選ぶ際は、敏感肌にとって刺激になりやすい、防腐剤・合成香料・着色料・アルコールなどの成分が無添加のものを選んでください。そして肌に刺激がないか、少量から試してみることをおすすめします。

また、バームは肌に浸透しづらい性質があり、神経繊維への刺激を避けつつ、うるおいを長時間留めてくれるため、乾燥して肌がごわつく時期に最適です。さらに、メイクの下地に薄くバームを塗ることで、日中の乾燥対策にも効果的です。

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教えてくれたのは 藤原 沙和子 先生
(日本皮膚科学会会員/日本医師会認定産業医/日本乳癌検診学会会員)

敏感肌に詳しい皮膚科医。3人の子供たちの子育てに奮闘するお母さんでもあり、家族の肌ケアについても適切なアドバイスを下さいます。