敏感肌コンシェルジュ

マスクネ、皮脂量、ターンオーバー!?顔にニキビができる原因


ニキビとは、分泌された皮脂の中で、“アクネ菌”という菌が繁殖することによって炎症が起きたもの。ニキビができやすい肌は、皮脂、もしくはアクネ菌のどちらかが多い状態になっています。

生まれつきニキビができやすい人とそうでない人がいる理由は、皮脂の分泌量やアクネ菌の量が人によって異なるから。どちらか一方が少なければニキビに発展する可能性は低くなります。しかし生まれついてニキビができにくかった人が、環境によって皮脂やアクネ菌の量が多くなってしまうことも。必ずしも体質に由来するわけではないのです。

顔だけニキビができやすい理由

背中や足にニキビができる人もいますが、少数派。ほとんどの人は顔にばかりニキビができてしまいます。その理由は、体の中で顔が最も皮脂の分泌量が多いから。

そもそも皮脂は、肌表面を守る目的で体から分泌されます。衣服などで保護できない顔は外的刺激を受けやすいため、体の他の部分よりも皮脂の分泌量が多くなります。その皮脂の中でアクネ菌が繁殖し、顔のニキビになってしまうのです。

ニキビができやすくなる原因①:皮脂分泌量の増加

後天的にニキビができやすい肌になってしまう原因のひとつとして、皮脂の分泌が過剰になっている可能性が挙げられます。皮脂が増加することでアクネ菌が繁殖してしまい、ニキビができやすい状態になるのです。

皮脂の分泌量が多くなる原因としては、肌の乾燥が進みすぎたり、ホルモンバランスが崩れたりすることが挙げられます。

しかし皮脂でなくとも毛穴の中に「油分」が溜まれば、そこでアクネ菌が繁殖してしまうことも。乾燥しているからとむやみに油分を塗ってしまうとそれがニキビの原因になり、「肌が乾燥しているのにニキビができる」という状態に陥るので注意しましょう。

ニキビができやすくなる原因②:ターンオーバーがうまくいっていない

ターンオーバーが遅くなることも、ニキビができやすくなる原因のひとつです。ターンオーバーとは、約28日のサイクルで肌表面の角質が剥がれ落ち、新しい皮膚細胞に生まれ変わるサイクルのこと。ストレス過多やビタミンなどの栄養不足、加齢などの影響で、剥がれ落ちるべき角質が肌に残り、くすみの原因になることもあります。

剥がれ落ちずに居座り続けた角質が毛穴を塞いで皮脂が溜まってしまい、そこでアクネ菌が繁殖してニキビができてしまうのです。

大人ニキビと青春ニキビの違い

よく「大人ニキビ」「青春ニキビ」といったように、年代でニキビの呼び方を変えることがあります。このふたつの違いは「ニキビのできる位置」が挙げられますが、それだけではありません。

青春ニキビは、思春期に増加する男性ホルモン「アンドロゲン」の影響で、皮脂分泌量が多くなって起こりがち。アンドロゲンの影響で分泌される皮脂はおでこや鼻に多いため、この位置にニキビができやすくなっています。

それに対して大人ニキビは、ストレスや生活環境などに起因してターンオーバーが遅くなっている場合がほとんど。そのため「発生原因」の違いで、ニキビが発生する場所が大きく異なるのです。

→<ひどいニキビ肌対策まとめ|食生活・スキンケア・マスクなど>

新しいタイプの顔ニキビ「マスクネ」

「コロナ禍でマスク着用が当たり前の生活になってからニキビができやすくなった」という声がちらほら聞かれますが、これは“マスクネ”と呼ばれるアクネ菌が引き起こすタイプのニキビです。

マスクネは「マスク+アクネ菌」の造語で、コロナ禍でマスクニキビで悩む人が増えるようになって広まりました。しかしマスク着用が以前から当たり前だった医療業界ではすでに知られていたことで、マスクネという言葉自体も以前からあったもののようです。

マスクがマスクネを起こす理由はひとつではない

マスクネが発生する原因はもちろんマスクの着用ですが、マスクが肌に及ぼす影響はひとつではありません。マスクで覆っている部分にたくさん汗をかいてしまうことで皮脂が増えてしまったり、マスクの摩擦で肌表面が擦れてバリア機能が低下してしまったり、マスクの中が蒸れてアクネ菌が繁殖しやすい状態になってしまったり……といったものがあります。

また、マスクを常時着用することによる酸素不足で、皮膚が正常に機能しなくなることもあるのだとか。そのため原因を特定しづらく、これまでのニキビ対策では効果が見られないということもあるようです。

マスクネ対策①:肌に優しい素材のマスクを選ぶ

マスクネの原因の中に、「マスクが肌表面をこすってしまうことによるバリア機能が低下」があります。不織布など固い素材のマスクを利用しているのであれば、柔らかい素材のマスクへ切り替えるだけでも改善されるかも知れません。布やウレタン、ポリウレタン製のマスクを使うようにしてみましょう。

「不織布以外のマスクは感染を防ぐ効果が低くて心配」という場合は、TPOによる使い分けを意識してみてください。人が密集しているところでは不織布のマスク、少ない場所では布やウレタン、ポリウレタン製のマスクを使うといった感じです。

マスクネ対策②:マスクを外してからしっかりとケア

一日マスクを着けて過ごしていれば、毛穴の中に皮脂が溜まり、雑菌が繁殖しやすい状態になってしまっています。そのため、帰宅したときは手だけでなく、顔もしっかりと洗うようにしましょう。

「しっかり」といっても「ゴシゴシ洗う」のは間違い。マスクの蒸れや摩擦で弱っている肌をゴシゴシ擦れば、肌トラブルの原因になってしまいます。肌に優しい成分でできた石けんでていねいに洗顔し、保湿もしっかりと行ってください。

すでにマスクネが発生している状態であれば、敏感肌用のスキンケアアイテムを使って、とにかく刺激のないスキンケアを心がけましょう。

→<ニキビ知識まとめ|全6種類のニキビ、原因・予防・対策まで>

ニキビができやすいときはスキンケアを見直して

顔にニキビができやすいときは、肌がとにかく弱っている状態。そんなときはスペシャルケアを取り入れるよりも、毎日のスキンケアを見直すほうが効果的ですよ!

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